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時の移ろい

夢を見て泣きながら目が覚めて 母をさがした幼き日
田んぼで遊んで足のヒルが取れないと焦った頃
両手いっぱいの木いちごを自慢気に父に見せたことも
友と喧嘩して勝っても悲しくなったあの日
その友が海でおぼれて死んだ時、必死でつかんだ手を小さく感じた
目を閉じた顔はやさしかった



あの娘が詩集が好きと知って必死で作った日々
肩に手を掛けようとしたら後ろでバナナが音を立ててもげた植物園
俺はまだ生活力が無いからと引いてしまった後悔の離別
人のうわさで逃げるように別れたと聞いた時の心の痛み
なんとなく卒業名簿でその名前をさがしていた滑稽さ



これが仕事だ、これが目標だと、なりふり構わず生きていた頃
仕事と恋と故郷といくつかの世界のバランスを楽しんでいた
それでも襲ってくる孤独が怖くていつも何かを探して夢中になった
まるで酔うと安心する酒気依存症のように
そして気がつくと時間だけが過ぎていた



それほど長い旅でもないのに耐えられなくなる空気がある
秋から冬に移ろうとする時を見抜けないように
愛が冷える瞬間を見抜けなかった時
駅のホームが嫌いになった 港の桟橋を見たくなくなった
別れを感じてしまうから



悲しくてうつむいて、嬉しくて笑って、強がって引きつって
まるで時間の所有者のように立ち振る舞っている今
残酷な時計が時を刻んでいくことに気がつかず
時は移ろい、みんな変わってしまった
それでも変わらないことがきっとある

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